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事業概要

安全安心地域共創リサーチセンター(CARM)の発足にあたって


豊橋技術科学大学が立地する東三河・三遠南信地域は、豊かな自然環境に恵まれ、全国有数の農業地帯であるとともに、 我が国のものづくり産業や流通を支える重要な地域です。
一方で、大規模な災害の発生が予想されている東海・東南海地震だけでなく、大型台風による高潮や豪雨など自然災害のリスクの高い地域でもあります。
さらに近年、水や食の安全に対する不安も募っており、地域社会として、今後想定される様々なリスクに対して的確に対応できるように準備しておくことが 重要です。本学は、平成15年に設立された「東三河地域防災研究協議会」における研究活動などを通して、これまでも地域の防災力向上に貢献してきましたが、 平成23年4月に「安全安心地域共創リサーチセンター(Research Center for Collaborative Area Risk Management)」を発足させました。
本センターでは、これまで行ってきた防災研究をさらに発展させるとともに、自然災害だけでなく環境面や生活面を含めたより広いリスクを対象とし、 地域リスクの低減化に寄与する研究を推進します。高度にリスク管理された安全・安心な地域社会の形成は、地域の価値を高め、それにより地域の活力を生み出すことができると考えています。

センターの特徴

  1. 地域共創(Collaboration)
    本センターを特徴づける1つのキーワードは「地域共創」です。
    地域の行政、産業界、市民の皆さんと共に安全で安心な地域社会を創っていくことを目指し、
    大学の知を結集して、地域リスクの低減に活かせる研究や技術開発を行います。
  2. エリアリスクマネジメント(Area Risk Management)
    もう一つのキーワードは、センターの英語名称となっている「エリアリスクマネジメント」です。
    これは、地域リスクを面的にとらえて総合的にリスクの評価やリスクの低減化を図るというもので、
    個々の防災対策やリスク低減の試みが地域全体のリスク低減に繋がるようなリスク管理を目指すことを意味しています。

センターが取り組む事業

センターでは、地域行政、産業界、市民団体等との連携・協働の下に関連教員の分野横断的な連携により、 以下の事業に取り組み、安全安心で活力ある地域社会の形成に貢献する先進的な統合学術研究拠点の形成を図ります。
●地域のリスク低減およびリスク管理に関するプロジェクトの実践
●地域のリスク低減およびリスク管理に資する技術の開発
●研究成果の地域社会への還元および意識啓発・人材育成

 

災害リスク研究コア
  • 地域リスクの評価とリスク管理法
  • リスクモニタリング技術の開発
  • 災害現象のシミュレーション技術の開発
  • 災害情報の共有化と情報管理手法の開発
  • 建築・社会基盤施設の耐震化・長寿化
  • 産業の事業継続と地域防災計画
  • リスクコミュニケーションツールの開発
環境リスク研究コア
  • 水資源と水供給のリスク評価
  • 水・大気環境の保全とリスク管理
  • 気候変動リスクとその評価
  • 生態系の保全とリスク評価
  • 災害時の環境影響評価
生活リスク研究コア
  • 室内環境と健康リスク
  • 都市のエネルギー利用
  • 都市の火災リスクと防災まちづくり
  • 少子高齢化社会の低リスク型地域づくり
  • 障害者・高齢者のための安全安心技術の開発
  • 避難所・仮設住宅での生活の支援