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つながる防災について

東三河地域は、豊かな自然環境に恵まれ、全国有数の農業地帯であるとともに、我が国のものづくり産業や流通を支える重要な地域です。とくに三河港は、日本最大の自動車輸出積み出し港であり、我が国の貿易を支える拠点の1つになっています。

一方で、大規模な災害の発生が予想されている南海トラフ地震をはじめ、大型台風による高潮や豪雨など、自然災害のリスクの高い地域でもあります。

いくつかの企業では、個別に防災対策に取り組んでいますが、その他の多くの企業では、時間や資金、人材の不足等の理由から十分な対策が講じられていないことから、東三河地域全体の防災力を底上げする必要があります。

豊橋技術科学大学安全安心地域共創リサーチセンターでは、東三河地域の企業・自治体等において災害時に活躍できる防災の担い手の育成を目的に、平成25年度から文部科学省「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進」事業として防災教育を通じた人材育成に取り組んでおり、地震・津波の発生メカニズム、建物や地盤の地震対策技術、地震後の避難や事業継続などをテーマに講義を実施しています。

また、定期的に、東三河地域の防災力向上をテーマとしたシンポジウムを開催しています。さらに、平成26年度には、当センターを事務局として、地方自治体の三河港湾担当部署や港湾地区の企業協議会等から構成される「三河港湾防災・減災連絡会」(平成28年度に「東三河防災減災連絡会」に改称)を発足し、実践的な防災担当者の養成と地域防災力の向上をテーマに、意見交換を実施しています。

三河湾には蒲郡地区、御津地区、神野地区、明海地区、田原地区などの工業団地がありますが、それぞれの防災の取り組みをお互いに知る機会がほとんどないこと、これから防災に取り組む企業にとって、進んだ取り組みを行っている企業や自治体の事例は大変参考になること、などが連絡会で指摘されました。

そこで、安全安心地域共創リサーチセンターでは、日頃の防災・減災の取り組みを紹介し、交流を深めることができるWebサイト「つながる防災 ~東三河防災アーカイブ~」を立ち上げることとしました。

本サイトを通じて、東三河地域の企業・自治体間の連携や交流が進み、防災・減災の取り組みが一段と活発になることを願います。